益子林業のブログ
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赤の外壁材を作る理由③ 2025.06.09
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- 一昔前の製材業界では、歩留まり60%であれば歩留まりが良いと言われておりました。
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- しかし現在は、乾燥材が当たり前になりましたので、1次製材では乾燥による変形を見越して大きく粗挽きをして、乾燥後はモルダー(プレーナー)加工して製品となります。
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- したがって、どんなに頑張っても歩留まりは50%以下になります。
金額でいえば、工場着20,000円/㎥で仕入れた丸太の製品の原材料費は、歩留まり50%で40,000円/㎥、歩留まり40%になると50,000円/㎥になるわけです。
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- さらに原価償却費、労務費、燃料費、修繕費などが加わり原価が決まります。
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- さらに販売費一般管理費は加わりますから、工場着20,000円の丸太で作られた製品の平均単価は、あっという間に7万円~8万円になってしまうのです。
そんな世界で仕事をしていると、工場でできる企業努力の最有力課題は、歩留まりの向上になるわけですが、赤身の板を作るとなると源平のそれを作るより歩留まりが低下します。
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- それなので、製材工場は赤の外壁材を作ることを敬遠しがちになります。
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- そこで大切になるのは、注文する側の理解です。
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- 杉の無塗装の外壁板の白太と赤身では耐久性は2倍以上違います。
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- 一方、赤と源平では単価は1割~2割程度の差になります。つまり、この金額の差を高いと理解するか、安いと理解するかです。
幸運にも弊社のお客様は、こういった知識を持ち合わせているので適正価格でお買い上げ頂けるわけです。
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- 仮に予算の無い現場でも、赤勝ちの外壁材を使って頂くことで、白太が多い源平のそれとは耐久性がまるで違います。
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- 外壁材にのみならず、雨水侵入の可能性がある破風板や広小舞、通気胴縁は赤または赤勝でご用意させて頂いております。
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