

益子林業のブログ
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完成現場の外観 2025.10.7
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とちぎ八溝杉を製材・販売する益子林業です。
先日引き渡しが済んだ完成現場の外観の写真を撮らせて頂きました。

設計施工を請け負った某一級建築士事務所は、現場見学会を行わない方針のため完成後の内観は見られなかったのですが、外観だけでもとっても素敵だったので許可を頂いてご紹介させて頂きます。
外壁は板張りですが、プレーナーをかけずに荒木のまま植物由来の自然塗料を塗って仕上げています。
最近は荒木のままのご注文が増えてきていますが、作り手としてはとても気を使います。
乾燥、移動中に汚れが付かないように、またステッカーマークが付かない様にするのは決して簡単ではありません。

ステッカーマークが強く残ると今回の塗装程度では隠しきれなくなりますので、今までの人工乾燥の経験値を総動員して行いました。遠くから見る限りではステッカーマークは確認できなかったので、上手く乾燥できたと思います。
さて、今回のご注文は以下の通りです。
八溝杉KD 赤特等 4000×15×155
乾燥後に幅詰め(幅決め)を行わないために、2㎜~3㎜の誤差が出ることをご了承頂いてお受け致しました。
押縁の代わりに同じ幅の板を使うことでスッキリとした感じがします。


軒先やケラバは野垂木(45×105)をそのまま現しにして、化粧破風、化粧鼻隠し(30×120)で納めています。
もちろん外部に使用しているのは全て赤身の板になります。
化粧の母屋は然ることながら、化粧垂木もプレカット加工なので、プレカット工場に納材する際には使う方向を明確に示した上で持ち込みます。
こうして手間暇かけて材木を準備すると、完成した住宅を見たくなるものです。
現場までは弊社から2時間近くかかるのですが、見せて頂いた甲斐がありました。
「これからもこのような仕事を続ていけたらいいなぁー」っと思いました。










